【♪】TAMTAM Major Debut Album【For Bored Dancers】:ラストシーンだけは黒く染めないように
挑戦的ともとれるタイトルにぐっとくる。ダブの曲調が気持ちよくて、退屈しのぎに踊るには勿体ない曲ばかり。1曲目のクライマクスから、心がきゅっとして涙が出そうになる。
どんどん憂いを帯びて素敵になる、Kuroさんの訴えかけるような歌声。
01. クライマクス
先行シングルで聴いたときから大好きな曲。始まりを予感させるイントロからして最高。
“クライマクス 好きにすればいい
あしたすべてが壊れるかも”
身体が自然に音に合わせて揺れて、こんな風に「踊らされる」なら本望。
02. デイドリーアンドマリー
ライブに行くときの気持ちってこんな感じかも。現実を忘れさせてくれる場。
“ひとりでもダンスダンス 踊ろう
理由なんてないよ 頭からっぽにしたいだけ”
女声ボーカルと男声コーラス(ともみんさんかな?)、自分の中ではわりと新鮮で好きです。
03. シューゲイズ
1月のライブで聴いたときから素敵だなと思っていたので、収録されて嬉しい。トランペットが印象的な曲。キーボードの響き方とベースラインにTAMTAMらしさを感じる。
“強がりなぼくは 泣けないから shoegaze”
何度も繰り返されるこのフレーズが好き。別れのときって、どうして素直になれないんだろう。
04. フリー
jazzyなテクノ、不思議な重みのある曲。切り貼りされる無機質な声に絡みつくような楽器群。間奏のギターに持っていかれそうになる。
“自由はパラダイス”
05. バイマイフューチャー
近未来感。サカナクションが好きなひとに勧めてみたい曲。“思い出されることすらないでしょう” と未来に手を振りながら、“だれかは忘れないで” と締めるのに切なくなる。
06. トゥナイト
Kuroさんの伸びやかな高音が美しい曲。転がるようなピアノとギター、エコーのかかった歌声、這うようなベース、刻み続けるドラム。宇宙を感じさせる終わり方。何処かへ連れていかれてしまいそう。否、いっそ連れ去ってほしい。
★MV【クライマクス】
小気味の良い浮遊感が癖になる。CGの宇宙空間を、うごめく絵の具の中を、既視感のある公園を、ぐるぐる何かになって漂う。圧倒的重力感に吸い込まれそうになって、ともすれば酔ってしまいそうになるのは、まさにTAMTAMの世界観のようで。
はやくライブにいきたい。無になって踊りたい。無駄でも無力でもなく、無色透明になって。
“フーアムアイ?”
“アイアム マリー”
- アーティスト: TAMTAM
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: CD
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